作業時間短縮、効果金額の求め方

手作業で1回20分かかっていた仕事を、機械を導入すると10分で終わるとします。

 

この仕事が1年間に120回あるとすれば、1200分=20時間の短縮です。作業する人の時間給を2000円として、1年間に4万円の儲けです。しかし、機械は40万円もしますから、投資回収するのに10年かかります。これでは機械は買えないと判断しました。・・これでよいでしょうか?

 

作業時間短縮への投資
作業時間短縮への投資

この場合、効果金額を作業する人の時間給から計算するのが拙いです。作業する人が生み出す時間当たりの付加価値額から計算するほうが適当です。

 

この作業で会社は1年間に売上高1800万円をあげていて、材料費など外部費用が900万円だったとします。この作業者が1年間に会社に与える付加価値は900万円です。年間に1800時間働くとすれば5000円/時間です。

 

更に、作業分析をしてみると作業者が主体作業に使っていたのは1800時間の50%にあたる900時間でした。

この意味は、作業者は全ての時間で付加価値を生んでいるわけではないということです。

 

作業時間の分類
作業時間の分類

一般に主体作業に使う時間は50%くらいです。

付加価値を産まない付帯作業(準備作業や運搬作業)に10~30%、管理余裕に5~10%、人的余裕に10~30%くらいを使います。

 

つまり、この場合、主体作業時間に限れば作業者の時間当たりの付加価値は10,000円です。

 

機械を導入することで主体作業に掛けられる時間がその分だけ長くなったわけですから、年間の効果は1万円×20時間=20万円となり、2年間で元が取れます。

 

さらに、その仕事が重量物を取り扱うとか、精密作業で気を遣うといった作業だったとすれば疲労余裕の時間も短くなります。一般に重負荷の作業では作業時間に対して30%くらいの疲労余裕が発生します。10分作業すると疲れをとって作業の質を維持するのに3分の休憩が必要という意味です。

機械化することで、この疲労余裕時間も削減されます。この時間も主体作業にかけられるなら、更に6万円の付加価値額の増加になります。

 

加えて、定性的になりますが作業する人の安全衛生面での効果(重量物を取り扱うなら腰痛が減る、パソコン作業なら眼精疲労が減るなど)や、モチベーション面での効果なども加わるかも知れません。

何でも機械化することが良いのではありませんが、意外に大きな効果を生むものです。