アメリカは国の危険に対して過剰に反応して対抗する国です。
一方で、日本は国の危険に対して無頓着で危機管理が不在であると指摘されてきました。日本では、行政が縦割りで権限が分散していて責任を誰も取らない体質が根本にあります。
今思えば、安倍一強と言われた時代でも官邸の組織や情報収集能力は脆弱で権限も弱かったです。本来は危機管理の司令塔であるべき官房長官(菅さん)も、スポークスマンとしての仕事で忙しかったように思います。

高市政権では国の危機管理に真剣に向き合おうという雰囲気が出てきてはいますが、新たな役所の創設で叶うかは疑問もあります。
そこで、危機管理先進国であるアメリカを見習いたいとは思っても、こちらはこちらで極端です。
アメリカは合衆国であり、連邦政府=大統領と州政府で権限を分けています。連邦政府は国防や外交を、州政府は警察や公衆衛生などを担当しています。
アメリカでは危機管理の決定者が危機によって分かれます。今回の中東イラン攻撃を決めたのは、トランプ大統領とその周辺のごく少人数です。また、最近の薬物汚染による治安悪化に対して、一部の州知事は鎮圧に州兵を大量動員することを独断で決めました。
権限が集中していることは、危機に対して即応性が高いということです。しかし、歯止めが効かず、ときに過剰反応を示すことになります。大勢が集まっても議論ばかりして何も決められないと危険度を増します。しかし、少人数で決めると誤った判断をすることも増えます。
つまりは、現在の日本とアメリカの真ん中あたりの仕組みが望ましいとは思います。
日本の危機管理強化に反対する人は、日本が中間で止まれずアメリカのようになることを懸念しているのかも知れません。適度なチェック機能を残した均衡ある危機管理体制を創造し、構築できればいいなぁと思います。
