財政投融資は第2の予算といわれます。令和8年度計画で、その規模は19兆円超です。
バブル崩壊後に50兆円を超える規模まで大幅に肥大化して問題になりました。小泉政権での財投改革で一気に減額されて10兆円台まで圧縮されました。リーマンショック(2009年)への対応で23.9兆円規模まで増加したことがありましたが15兆円前後で抑制されてきました。新型コロナ(2020年)で再び66.5兆円と規模が拡大しましたが、その後は縮小して、令和7年度の計画額は12.2兆円でした。
財政投融資と一般の予算との違いは、予算は渡し切りの「無償資金」であり、財政投融資は回収を前提とした「有償資金」ということです。予算の原資は基本的には国民からの税金で、財政投融資の原資は国の借金(国債)です。
しかし、民間金融機関が融資しない(融資できない)リスク資金ですから回収の可能性が低くなります。但し、公式には財政投融資資金の貸し倒れはこれまで発生していないことになっています。実際は貸し倒れに近い状態になると、予算のほうから無償資金が形を変えて補填されているという指摘もあります。
ポストコロナ以降抑制されてきた財政投融資ですが、令和8年度計画は19.0兆円と前年度比6.8兆円も増えています。増えた要因は、日米戦略投資イニシアティブの着実な推進、つまりトランプ関税の脅しに屈して実行される米国への投資です。
日米関税交渉で、日本は2029年までに対米投資80兆円をおこなうと約束しました。民間企業が採算性を評価して自らの責任で投資するのだから、一般の国民にはリスクは及ばないということだったように思います。但し、その原資の一部は国が借金して貸し出す資金で賄われるということも事実です。
