「製造開始できず 約6000万円の未払いで送検 宇部労基署」というニュース。
宇部市にあるEJホールディングス㈱が、従業員34人に対して、昨年9月から今年1月に支払うべき5ヵ月分の賃金約5900万円を支払っていないことから、最低賃金法違反で宇部労基署が書類送検した。代表取締役が同労基署に「労働者に賃金が支払えていない」旨を相談したことにより、違反が発覚した。
ちょっと驚いたニュースです。事情は全く分かりませんが、代表取締役の方が「賃金が払えていない」と労基署に相談するなんてことがあるのでしょうか?
2019年10月17日「EJホールディングス 宇部に薬原料製造拠点 協和発酵バイオが工場譲渡」という記事がありました。その時点の代表取締役は原島克氏になっています。現在の代表取締役が誰かはわかりません。現在、原島克氏は日本産業パートナーズの取締役です。
EJホールディングスは日本産業パートナーズが60%、アメリカのエマウスライフサイエンスが40%出資して設立した会社のようです。協和発酵バイオの工場施設を利用して鎌状赤血球症の治療薬の原料となるグルタミンを製造しています。
親会社のエマウスライフサイエンスのWebサイトをみると、会社全体の業績がかなり悪化しています。2025年上半期(1~6月)の売上高522万ドル(前年同期比34%減)、純損失345万ドル。資産2334万ドル/負債7905万ドルで5570万ドルの債務超過です。
会社の説明によると、同社は鎌状赤血球症の治療に関するリーディングカンパニーです。同社の治療薬は米国(2017年)の他中東諸国の一部で承認されていますが、それ以外の国での承認が未だのようです。この状況で米国で昨年(2024年)にジェネリック版が市場に出てきたことで、競争となって同社の売上高が急減したということです。
鎌状赤血球症は遺伝性の貧血症で、ほとんどがアフリカ系黒人に発症します。米国には10万人ほどの患者があり、全世界では400万人を超えると推定されています。日本には鎌状赤血球遺伝子を持つ人はほとんどいません。
何故、宇部市で製造しているのだろうか?
