バス・タクシーの運転手不足は深刻です。打開策として規制緩和、ライドシェアの導入が進められています。宇部市でも小野地域で8月から実証実験がおこなわれています。
ライドシェアとは一般ドライバーが有償で旅客輸送をおこなうしくみです。日本では有償旅客輸送認可を得たタクシー事業者にしか認められていません。認可されないでするのは「白タク」行為として取り締まりの対象です。インバウンド需要を受けて、国際空港で白タク行為を繰り返す外国人ドライバーがニュースで取り上げられています。

白タクの問題は、ドライバーの身元が不明、地理に不案内、運賃が不適正、乗客に危害を加える危険、運転技術が未熟、整備不良の車両、保険未加入、交通事故などのトラブル・・といったことです。
そこで、これらの課題をデジタル技術で解決しようとしたのがライドシェアです。
ドライバーは登録され身元はスマホの認証機能で常時監視、ナビゲーションアプリで地理不案内を補完、運賃はアプリで電子決済、運行データが運営側が常時確認し逸脱があれば警告するシステム、自動車整備状況や保険加入は運営側がチェック、交通事故などのトラブル対応の責任は運営側が一括して管理する。といったことが原則になります。
なるほど、ライドシェアの導入を進めるといいことづくめのような気になります。実際に、多くの国でライドシェアは社会インフラとして広がっているようです。
但し、諸外国と日本の事情に大きな違いがあるのが、タクシー事業者の輸送品質です。日本のタクシーと違って、欧米先進国であっても、一般にタクシーへの不満はあります。車内は綺麗でないですし、運転が荒っぽかったり、明らかに飲酒しているなんてケースもあります。
日本のタクシーのサービス水準は諸外国とは大きく異なります。このため、日本でライドシェアにタクシー並みの品質を求めるのは難しいと思われます。
また、ライドシェアのドライバーという働き方が魅力的かどうかというのも問題です。仮に運賃から得られる収入が同じとしても、タクシー運転手のような福利厚生が無く、むしろ経費負担があり、自己責任が重いのは負担です。
この間を埋めるのに、タクシー事業者が運営する日本版ライドシェアというのが始まっています。今年1月からは宇部市でも一部導入されていますが、評価の声はまだ聞こえてきません。
労働者が空き時間を提供する仕組みと考えれば合理的なようにも見えますが、まだまだハードルは高そうで、継続的な普及に至るかは少し様子を見てみなければならないようです。
