横隔膜(ダイアフラム)にはゴムや樹脂でなく鉄製もある

ダイアフラム(ダイヤフラムともいう)は英語で「横隔膜」のことです。

 

私がダイアフラムと聞いて真っ先に頭に浮かぶのはダイアフラムポンプです。いわゆる膜ポンプで、膜の動きで流体を引っ張りいれては、吐き出すという工程を繰り返します。ダイアフラムポンプには、単動式と複動式があります(他にもあるかも?)が原理は同じです。

 

ダイアフラムポンプの原理
ダイアフラムポンプの原理

ダイアフラムポンプの最大の特徴はクリーンなことです。原理的に異物の混入がほとんどありません。何しろ液に接しているところで動くのは逆止弁(チャッキボールなど)だけで、摺動部分がありません。

 

加えて内部の液体が外に漏れるリスクもほとんどありません。化学薬品の移送にはピッタリです。また、容積ポンプには共通のメリットですが、スラリーや結晶ができるような液体でも移送することができます。 

 

とても馴染みのあるダイアフラムポンプですが、世界市場が急速に伸びているようです。記事によると、2023年に63億ドルだった市場が、2032年には100億ドルに近づくと予想されています。

 

ところで、建築ではダイアフラムは鉄骨柱を横断するように取り付けられる補強鉄板のことを言います。私たちにとって、ダイアフラムはゴムあるいは樹脂製なので、建築の方にダイアフラムと言われると少し戸惑います。