電子レンジの年間消費電力量をみてみよう

電子レンジの加熱原理はマイクロ波加熱(誘電加熱)という方式です。

 

一般の加熱は火炎・熱風・赤外線など外部から熱を与えておこないます。マイクロ波加熱は、物質の分子の振動による摩擦熱を利用するので、被加熱物の内部から熱が与えられます。

このため、分子が振動しやすい水を加熱するのはとても素早くできます。一方で樹脂や磁器などは加熱されにくくなります。

 

電子レンジの表示
電子レンジの表示

やっかいなのが氷で、氷は水からできますが個体なので水と比べると加熱されにくいのです。 冷凍食品を電子レンジで加熱する際に一部が水になると、水だけがどんどん加熱されて氷部分はいつまでも残ることがあります。

茶碗蒸しを電子レンジで加熱すると、水部分に熱が集中して沸騰し、爆発するのも同じ理由です。 

 

さて、電子レンジには年間消費電力量kWhが必ず表示されています。国が定めた試験方法で1年間電子レンジを使用した際の消費電力量を推定したものです。

 

各社のwebで単機能レンジの先頭にある機種では、東芝のER-S10A(庫内容量23L)は60.1kWh/年、パナソニックのNE-FL222(22L)は59.9kWh、日立MRO-F6CA(27L)は70.4kWh/年となっていました。各社ともにあまり大きな差異はないですね。