フォークリフトの電動化は省エネにも安全にも役に立つ

省エネルギーという観点からフォークリフトの電動化が推奨されています。

 

日本ではフォークリフトは年間10万台くらい製造されて、3万台が輸出され、国内では7万台ほどが販売されます。7割が電動フォークリフトですが、3割がエンジンフォークリフトです。エンジンフォークリフトにはガソリン車と軽油で動くディーゼル車があります。エネルギー効率で比較すると、電動フォークはエンジンフォークの1/4~1/5で比較にならないほど電動車が有利です。

 

フォークリフト
フォークリフト

エンジンフォークリフトがなかなかなくならないのは、エンジンのほうが高出力だというイメージがあるのと、電動に比べて長時間動くことの2点です。

ちょっと前では、電動フォークは12時間充電しても4~5時間しか動かないという印象です。

 

もちろん、現在の電動フォークリフトはエンジン車に引けを取らないパワーを発揮しますし、リチウムイオンバッテリーを搭載することや回生制御などで12時間以上の連続稼働が可能になっています。

 

フォークリフトの電動化は、省エネ以外にもメンテナンスが容易になり、交換する消耗品が少なくなるなどコスト削減に貢献します。排ガスが出ないので職場環境を悪くしません。

 

さらに、電動車ならではの安全装備が付加されているケースが多いです。

実は、フォークリフトに起因する労働災害はかなり多くて、年間2000件前後、死亡災害も少ない年で20人、多ければ35人くらいになっています。

 

フォークリフトを人の運搬や牽引など本来の用途外で使用して災害につながるケースも多く、自戒するべきですが、本来の用途での災害も多いです。

フォークリフトは当然ですが重い荷物を運ぶので重心が高くなって不安定な車両です。転倒や衝突、挟まれといった災害がしばしば発生します。安全機能を充実させた電動フォークリフトへの更新を検討することを推奨したいところです。