日本製鉄には死亡事故ゼロを達成して欲しい

今日も日本製鉄のお話です。日本製鉄のWebサイト(サスティナビリティ/安全衛生)では、災害リスクの徹底排除に取り組んでいると言っています。

 

日本製鉄の2023年の休業災害件数は、従業員8件・協力会社員7件(内、死亡災害件数:従業員1件・協力会社員0件)、総合休業災害度数率は0.08(国内鉄鋼業平均0.81)、強度率0.04(同平均0.12)だったそうです。ちょっと気になるのが死亡災害1件です。

 

日本製鉄大分
日本製鉄大分

2023年に日本製鉄で起こった死亡災害を検索すると、9月に名古屋製鉄所でクレーン操舵室の火災で50歳代の協力会社員が焼死した事故と、大分製鉄所で11月に27歳の男性従業員が排気口の清掃作業中に転落して亡くなった事故の2つがでてきました。

どちらかは災害件数にカウントされなかったようです。

 

大分製鉄所では、前年の2022年5月に協力会社員の33歳の男性がベルトコンベアに挟まれて亡くなっており、昨年2024年5月には30歳の男性従業員が溶鋼鍋のなかで亡くなる事故が続けて発生しています。

また、2022年10月には室蘭製鉄所で酸欠でメンテナンス中だった53歳と61歳の2人が亡くなっています。室蘭製鉄所では2024年7月にも酸欠による死亡事故(詳細不明)が起こっているという報道があります。

 

製鉄所というのは危険な現場です。日本製鉄の安全に向けての体制はしっかりしていて、統計的にみれば世界でトップ水準の安全実績ではあります。しかし、「一人一人たいせつな人」ですから、死亡災害ゼロは必ず達成してもらいたいと思います。

 

ちょっと話が変わって、学生時代に当時の新日鉄戸畑の構内でアルバイトしたことがあります。夜勤のバイトで12時間(16時間だったかもしれない)勤務で1万5千円のバイト代という、当時としては破格に美味しいバイトでした。

 

仕事の内容は、簡単に言えば機械や配管の掃除です。昼間に稼働した設備の配管や部品を、夜の間にフラッシングオイルや洗浄剤を使って、洗浄して綺麗にするのです。朝には設備の組立を終えて、使用できるようにします。作業環境はよいとは言えませんし、すごく汚れるのですが、何せ高賃金でしたから、割に人気だったように思います。

 

このアルバイトをするのは、枝光にあった施設で入構安全講習を受講する必要がありました。当時は毎日のように講習が開かれていて、たくさんの臨時作業員が受講していました。バイトの場合は1回の受講で、最初は2週間の入構が可能になったと記憶しています。

 

この安全講習はなかなか優れた内容で、後に会社に入って安全講習をする側になったときに、この講習内容を参考にさせてもらいました。二重に美味しいバイトでした。

「ご安全に!!」