4日目になる世界の鉄鋼会社の話題です。金額でみてみましょう。
2023年の鉄鋼生産量で世界一は、中国のChina Baowu Group(宝武鋼鉄集団)の1億3千万トンです。2位がルクセンブルグのArcelorMittal(アルセロールミタル)の6900万トン、4位の日本製鉄は4400万トンでした。鉄鋼生産重量で、宝山鋼鉄と日本製鉄ではおよそ3倍の違いがあります。

2位のアルセロールミタルは、2006年にオランダのミッタル・スチールとルクセンブルクのアルセロールの経営統合によって誕生した会社です。本社はルクセンブルグにあります。
さて、3社の2023年の連結売上高です。
宝山鋼鉄は3450億人民元でした。1人民元21円で計算すると約7.2兆円になります。
アルセロールミタルは68億米ドルでしたから、1ドル150円で計算すると約10.2兆円です。日本製鉄の2023年度売上高は約8.9兆円でした。
生産量では大きな差がありますが、売上高では逆転しているので、少しホッとします。
日本製鉄の売上高約8.9兆円は、日本企業で8番目になります。
1位はトヨタ45兆円、以下ホンダ(20.4兆円)、ENEOS(13.9)、NTT(13.3)、ソニー(13.0)、日産自動車(12.7)、日立(9.7)と続いて、日本製鉄(8.9)です。
ここからは雑感なのですが、日本の農業総産出額は概ね9兆円です。日本製鉄より上位の企業は、これに匹敵することになります。
日本の農業従事者数は約116万人で、日本製鉄の連結従業員数は11.3万人です。単純な比較では1人当りの生産性が10倍違うように見えます。
もちろん事業の内容、とりわけ装備率に大きな違いがあるので比較はできません。また、農業従事者は専従者を意味しません。とはいっても、農業の生産性を高めていくことは大事です。
・・と、話が変わってしまいました。