ウクライナ軍が要衝からロシア兵を押し返したら

ロシアのウクライナ侵攻は、東部の要衝リマンをウクライナ軍が取り返しました。

 

リマンはロシアの侵攻がはじまるまでは、人口約2万人のドンバスの小さな町でした。リマンガがロシア・ウクライナの両国にとって重要なのは、鉄道交通の重要拠点だからです。9月30日にプーチン大統領がこの地域の永遠の併合を宣言した翌日に、ウクライナ軍がリマンという象徴的な要衝を取り返したことは、大きな意味があります。

 

リマンの道路に放置されている死体
リマンの道路に放置されている死体

ロシア国防相の発表では「包囲される脅威があることから、適切なタイミングで、ロシア軍はリマンからより有利な場所へと撤退した」とされています。

しかし、欧州メディアが掲載している写真には、ウクライナ軍によって解放されたリマン市の短い道路上に、ロシア兵の遺体が12体もころがっているのが写っています。

 

通常の軍隊は撤退するときには自軍の犠牲者の亡骸は自軍の陣地に持って帰るものと思います。自軍の兵の死体を放置するのは、容認される行為ではありません。

それができないくらいに、迅速に完璧にやられてしまったということです。とても適切なタイミングでの移動とは言えません。

 

さらに、放置された遺体から、兵士が十分な装備を持っていなかったことが疑われています。今の時代に限りませんが、十分に使える武器を与えなままに、兵士を戦いの最前線に送り込むというのは、普通はあり得ないことです。

 

ロシア軍が去ったリマンの町には、国民投票を促すビラが残っています。少なくとも、10日前には、この町でも偽りの国民投票がおこなわれていたようです。

さて、プーチン大統領の考えている着地点はどこなんでしょうか?徐々に着地点にできる面積が減ってきていますから、とても心配です。とにかく、プーチン大統領が一刻も早く決断して、侵攻を止めることを願います。