石油化学製品の3月の生産量は減少していますが、石油化学工業会は中東危機との関係を否定しています。
23日に3月の石油化学製品生産量統計が発表になりました。
早い時期から話題になっているのがシンナーや溶剤の不足です。これらの原料である芳香族のトルエンの生産量は前年同月比15%減、キシレンは13%減です。確かに減ってはいますが、それほど極端な減少ともいえないようです。
その他の石化製品も軒並み生産量が減っています。
エチレンは前年同月比30%減、ポリプロピレンは28%減、スチレンモノマーは13%減、塩ビは16%減、ベンゼンは21%減、といったところです。由々しき事態のように感じます。
しかし、工業会からの説明では少々様子が違います。
◆ナフサと仕掛品在庫の状況から、少なくとも化学品全体では国内需要4ヵ月分は確保されている。また、主要化学品では国内需要の3ヵ月分以上の製品在庫がある。直ちに供給困難になるという状況ではない。
◆中東以外からのナフサの調達にも取り組んでいて、4月以降の調達に目処が立ちつつある。加えて、備蓄原油の放出で国産ナフサも増産されている。
◆3月の生産量減少は中東情勢の影響もあったが、定期修理の集中による影響も大きい。在庫もあるので、生産量が減っても出荷量はそれほど減っていない。ポリエチレンやポリプロピレンなどの出荷量は前年同期を上回っている。
という説明です。
詳しいことはわかりませんが、昨年の米騒動同様に流通段階での目詰まりが課題のように思われます。自分の必要分を確保しようと、多くの事業者が少しづつ在庫を積み増しすると、全体では量は足りているのに、部分的に滞留してしまって、必要なところには製品が届いていないということになるっているようです。
自由主義国である日本では、個人や法人に対して出荷や購入を過度に調整することはできません。「国民の気持ちに寄りそう」が常套句になっている政治家となれば、必要分だけ調達するようにと指示するのは無理でしょう。難しい問題です。


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