夏みかんがたわわ、でもまだ食べちゃダメ

山口県の花は夏みかんの花です。5月頃に白い花を咲かせます。

 

夏みかんはその名の通り、夏に食するみかん(柑橘)です。しかし、花が実をつけるのは秋の終わりの頃です。春の初めの今の季節ですと、木にはたくさんの実がたわわに膨らんでいて、いかにも美味しそうです。しかし、食べるととても酸っぱくて生食することはできません。

 

5月頃の夏みかん
5月頃の夏みかん

南方から夏みかんの種が海流によって長門の浜に漂着したのは江戸中期のことです。試しに植えてみたら、立派な実が生りました。

しかし、酸っぱくて食べられません。そこで、主には柚子の代わりに使っていました。

 

あるとき、夏まで実を残しておくと甘くなることに誰かが気づきます。 不思議なことに、夏みかんは実がついたままで花をつけます。二世代が同居するわけですから、ダイダイ(代々)の繁栄を意味して、夏ダイダイとも言われます(諸説あります)。

 

夏みかんは味よし、姿よし、香りよし、そして縁起よし、というわけです。

そのうえ、柑橘が手に入らない夏に流通することから、値段もよし。明治維新を迎えて困窮した旧萩藩士にとって貴重な現金収入源になりました。今も萩の城下町が当時のまま残っているのは、武家町の土塀が夏みかん栽培に風よけ、霜よけに好都合だったからです。

 

まだ食べるには早いですが、萩城下町は夏みかん色に染まっています。☞ おいでませ山口へ