昨日の関連で粉砕機械の思い出です。
40年以上も前のことです。オーディオカセットには、ノーマルポジションとハイポジション(クロムポジションとも言います)とメタルポジションの3つがありました。ノーマルよりハイポジ、ハイポジよりメタルが優れた音質で音楽再生ができて?いました。

当時のカセットテープの値段は、ノーマルが300円とすると、ハイポジが2倍の600円、メタルはノーマルの10倍・ハイポジの5倍の2500円くらいだったと思います。
これらのテープは磁性粉末を塗布してつくられます。私たちの工場はその磁性粉を製造していました。磁性の強さはハイポジ用磁性粉はノーマル用の2倍、メタル用はノーマル用の4倍・ハイポジ用の2倍くらいです。
磁性粉の価格は、ハイポジ用磁性粉はやはりノーマルの2倍くらいです。しかし、メタル用磁性粉はノーマル用の100倍、ハイポジ用の50倍くらいでした。メタル用磁性粉はとても高価な材料でした。メタル用磁性粉の製造はとてもお金がかかるのです。
入社1年目にメタル磁性粉の粉砕操作に携わったことがあります。とても特殊な粉砕機です。メタル磁性粉とは還元鉄粉なので、空気に触れるとすぐに燃えます。強く粉砕して熱が掛かっても磁力が損なわれます。要するに、空気に触れずに且つ力を掛けずに微小な粉末を生産するというわけです。大変なことです。
現在でも日本は微細な粉砕技術で世界最高の地位を守っています。日本で最先端の機能性材料が製造できるのは、高度な粉砕技術が支えています。
