トランプ関税は不確実性を高めている

経営者さんの話では、トランプ関税の影響で取引先が国内工場の生産を縮小して、米国内での生産を増やしたので注文が減りそうだということです。 

 

トランプ関税はそもそも法的根拠が怪しくなっているので、今後どうなるのかは不透明です。米国の最高裁で違憲判決が出る可能性も相当にありそうです。しかし、判決がどうであってもアメリカとの貿易に不確実性が高まったことは確かです。企業活動に不確実性は禁物なので、輸出企業はアメリカ向けに代わる新たな輸出先を探したいと望みますが、代替できる市場候補は中国になりがちです。

 

三田尻中関港
三田尻中関港

ところが、日本と中国とは安全保障で大きな障壁があります。習近平は2027年までに台湾統一を果たすと明言しています。台湾侵攻には程度の大小はともかく、何らかの武力を行使することになります。日本の存立危機事態になるか否かはわかりませんが、日本企業にも影響はありそうです。

 

つまり、日本企業としては、現状では中国依存を高めるわけにはいきません。そこで、米国内に生産拠点がある、あるいは準備できる企業は、米国内での生産を選択するのは自然です。下請の中小企業にとっては、死活問題ですから安穏とはしておられません。

 

財務面で耐久力がある企業であれば、時間をかけて対応すればいいのですが、元々脆弱な経営体質だった企業は困っています。だからといって、コロナ禍のようなバラマキ融資を受けてしますと、余計に体力を失います。どんな企業であっても、一旦は腰を落として、しっかりした善後策を検討してみたいと思います。