日本と中国では法律という概念そのものが異なる

橋下徹さんは日本の弁護士資格を持っており、テレビなどでは法律家の視点でコメントしているそうです。

  

高市総理の台湾有事を巡る発言に対する中国の対応について、法律的には云々とコメントされたようです。中国での訴訟に関わった経験から敢えて言うと、日本人の悪い癖は自国(自分)の基準で相手を見てしまうことです。日本は中国に対してこの悪習を改めなければ亡国への道を歩むことになります。日本の法律と中国の法律は全く違うものです。

 

最高人民法院
最高人民法院

例えば、中国の最高人民法院を指して、日本の最高裁判所に当たると紹介する場合がありますが誤りです。

 

中国では司法は独立していません。建て前はともかく、人民法院も人民検察院も、人民政府に従属しています。司法だけでなく立法も行政も合わせて三権分立ではなく、文字通り共産党の一党独裁です。

 

人民法院の裁判官も専門的に法律を理解しているわけではありません。人民政府が任命する裁判官は共産党の幹部です。退職した人民解放軍の士官などが任命されているケースが多いです。検察官も元々は党や軍の幹部ですし、弁護士資格も高級幹部の子弟などには簡単に授与されます。尚、刑事訴訟では被告に弁護士がつけられないケースも多いです。

 

中国では、現時点においても近代文明国家として通用する司法制度は確立していません。また、近い将来においても基本的人権を守るような制度に改まることもないでしょう。こうした前提を踏まえておかないと、判断を誤ります。

 

自白強要などはしないといいますが、黙秘権が認められていないのですから論理矛盾です。推定無罪の原則は遵守するといいますが、公訴される前にはこの原則は適用されません。法曹資格を取得する条件の第一は、中華人民共和国を熱愛し、社会主義を信奉し擁護することとされています。