昨日の続きですが、台湾での関羽信仰の熱烈さもちょっと不思議です。
勤めていたときに、仕事で台湾・台北市によく行きました。定宿にしていたホテルの近くに関羽廟の行天宮があったので、散歩がてらに何度か行きました。台北でも有名な観光地ですから信仰のない観光客も多いのですが、熱心に参拝されている方もとても多いです。

我々にとっては、関羽は三国志という物語の登場人物の一人です。蜀漢の劉備玄徳の最側近である武将として知られています。
三国志では劉備、曹操、孫権の三英傑、諸葛孔明、司馬懿、周瑜といった軍師たちに目がいきます。関羽は脇役とは言いませんが、主役ではありません。
関羽は荊州攻防戦の際に、孫権配下の武将、呂蒙の策略によって敗死します。死後に怨霊となった関羽は呂蒙を祟り殺した後、曹操に取りついて、ついに曹操をも死に至らせます。
怨霊から神に昇華していくのは、菅原道真と同じです。もっとも、関羽のほうが道真より700年ほど前の人なので、道真のほうが関羽と同じです。どうも昔の人は、善い神様であっても悪い奴や嫌いな奴に祟るのは当然のことと容認していたようです。
現代では、高位の人や有名人には一点の曇りの無い高潔さを求める風潮があるように思います。そういう考え方は年々強まっていますが、むしろちょっと不健全なのかも知れません。
