EC市場の伸びは鈍化している。新しい工夫が求められる

ECは「Electronic Commerce」の略で、「電子商取引」のことです。中小・小規模事業者でもEC=ネット通販を企画する方は多いです。 

 

支援機関の窓口相談でECについて話題になることはよくあります。しかし、ECで成功する事例はかなり少ないように感じます。逆に、酷い目にあった方の話はしばしば耳にします。まぁ、成功した人はそのことを隠し、失敗した人がことさら強調するのかも知れませんが、一般にECに取り組むには入念な準備が必要です。

 

EC
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日本の物販系ECのBtoC市場は2024年で約15.2兆円の規模があります。全取引の9.8%というシェアです。前年比3.7%伸びていますが、拡大速度は鈍化しています。消費者の実店舗回帰という現象が見られます。

 

物販系ECで最大の割合は食品です。中小小規模事業者が取り組む場合の大きなネックは配送料です。ECを利用する消費者アンケートでは配送料ゼロでなければ注文しないと答える人がほぼ半数います。また、食品カテゴリーで伸び率が高いのは健康食品ですが、中小小規模事業者が取り組むにはリスクがありますから慎重に検討しましょう。

 

物販系ECの二番目は電気機器です。家電やPCやスマホ周辺機器などのネット販売は堅調です。またリユースやリサイクルの仕組みもECにマッチしているようです。但し、中小小規模事業者の多くはメーカー直結ではないので、収益を得るには工夫が必要です。

 

電気機器と並ぶのが衣類です。食品・電気機器・衣類の3分野で物販系ECの57%を占めます。衣類・アパレル分野では実店舗とECの関係が見直されているようです。コロナ禍が終わり実店舗回帰が進んだことで、店舗の魅力をECにつなげる工夫がみられるようになっています。ECで注文して店舗で試着して受け取るとか、サイト上で実店舗からの提案を受けるとかのサービスです。

 

総論として、EC市場が爆発的に伸びるという時期は過ぎて、落ち着いてきています。そこでECに取り組む事業者は新しい提案を次々と繰り出しています。中小小規模事業者が取り組む際には、リスクがとれる範囲をあらかじめ決めたうえで実行に移す方がよさそうです。