昨日の続きですが、人類が最初につくった人工顔料はエジプシャンブル―だそうです。
エジプト青とも言います。なんと紀元前3000年頃には利用されていたそうです。基本的な組成はCaO・CuO・4SiO2、ケイ酸銅カルシウムです。カルシウムは石灰、銅鉱石、ケイ素は砂の3種類を混ぜて焼いたらエジプシャンブルーという鮮やかな青い顔料が合成できるかというと、そう単純でもなさそうです。

特にケイ素の反応性は低そうですから、酸化銅を主体として、草木灰なども混ぜるなど、エジプシャンブルーの鮮やかな青を出すには、いろいろ工夫が必要なようです。
今年6月にアメリカ・カーネギー自然史博物館の研究グループが、エジプシャンブルーの配合を5000年ぶりに解読したそうです。
解説には、「最大の科学的驚異。古代エジプト人は、現代の化学者でさえ言葉を失うほどの精密さで、この色を作り出すことができた。」とあります。
青色の天然顔料で最も多いのは、藍銅鉱(アズライト)から作るプルシャンブル―(群青)だそうです。英語ではマウンテンブルーというそうです。必ずしも鮮やかな青ではなく、ちょっと緑味があってくすんだ青です。
藍銅鉱は世界に広く分布していますが、緑味の孔雀石(緑青)と一緒に産出されるので、精製するのが大変な苦労でした。
一方で、藍方石(ラピスラズリ)からつくられるのがウルトラマリンブルーです。鮮やかな青ですが、鉱石の産地がアフガニスタン周辺など限られます。
鮮やかな青はとても貴重な存在だったわけです。それにしても5000年前はすごいですね。
