物価高対策ということで、消費税の減税が話題になっています。
消費税減税よりは社会保険料負担の軽減のほうが有効な政策のように思います。所得が少ない層、とりわけ若い人、個人事業主などでは社会保険料負担が重荷になっています。所得が引く人ほど消費性向が高いので、負担軽減効果が経済に与える効果が大きくなります。お金持ちをもっとお金持ちにしても消費には回り難いのです。

所得税は所得に応じて累進性(累進課税)があります。個人所得税では5%~45%の範囲で増えていきますから、所得が少なければ税負担率は少なくなります。
消費税は誰が消費しても一律10%(食料品などは8%)の比例課税です。所得の多い人ほど消費する額が大きいのですが、その割合は小さくなります。
社会保険には5つあります。
雇用者の場合は、健康保険・厚生年金保険・介護保険・雇用保険・労災保険です。
労災保険は全額会社負担ですが、残る4つの社会保険は報酬額による比例(概ね13.5%)計算です。
課税額=標準報酬月額×比例(%)で計算されますが、標準報酬月額は65万円が、標準賞与額の上限は150万円なので、それ以上の高給取りでも社会保険料は同じになります。
個人事業主が加入する国民年金保険料は所得の多少に関わらず一律210,120円(月額17,510円)の定額です。むしろ、お金に余裕があれば2年前納まで可能で3%くらい安くなるので所得が多い人の方が負担率が下がります。
簡単なシミュレーションをしてみます。月額に換算しています。
雇用されている人で比べると、収入が4倍になると税金は14倍になりますが、社会保険料は3倍にしかなりません。消費税は概ね2倍(消費が2倍くらいという意味)です。
月収が25万円の人にとって、4万円近い社会保険料負担はしんどいです。保険料率を比例ではなく傾斜に変えることを検討しても良いように思います。その分は税金から補填することになりますが、消費に回ることで経済効果によってカバーできそうに思います。
