脱炭素経営ではなく「炭素循環経営」を目指す

商工会の経営指導員さんに脱炭素に関する支援手法の講義をしました。 

 

脱炭素という言葉は少しわかり難いです。そもそも、あらゆる生物は、人間を含めて炭素でできています。これは、太古の時代から変わりません。脱炭素を達成するというのは、不可能ですし、科学的には不正確な言葉の使い方です。そこで、「脱炭素経営とは、気候変動対策の視点を織り込んだ企業経営のこと」という環境省のかなり意訳した定義を使って説明しています。

 

脱炭素
脱炭素

日本化学会では2022年から「脱炭素」に代えて「炭素循環」を社会用語として使うことを提案しています。しかし、既に「脱炭素」という用語は定着してしまっているので、代えることは難しいです。

 

日本化学会の説明をかいつまんで引用してみます。 

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「脱炭素」という言葉は,その目指す究極の到達点が「炭素がない」,「炭素がなくなった」状態と捉

えられます。炭素のない生物や物質社会を目指すという間違った印象や目標を人々に与えてしまうかもしれないのです。

 

社会が求めているのは,二酸化炭素の排出と吸収のバランスの取れた状態で,科学的には二酸化炭素を媒体とした「炭素循環が 100% 達成」された状態です。この状態では炭素は決して

なくなっているわけでもなく,なくすことを目指すことも真の目標ではありません。したがって,「脱炭素」よりも「炭素循環」という用語が科学(化学)的に適切です。

 

「脱炭素社会」や「脱炭素経済」ではなく,「炭素循環社会」や「炭素循環経済」(英訳:Circular Carbon Economy)という用語を使うべきなのです。

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企業は「炭素循環経営」を目指し、支援機関はこれを支援することが大事です。