賃金を下げられるなら、賃金はもっともっと上がる

何故、これまで「人手不足なのに賃金が上がってこなかったのか?」と質問されました。

 

解答は、「人手不足であれば賃金が上がる」というのが正しいとすれば「人手余剰となれば賃金が下がる」というのも正しいということになります。この命題は日本では正しくないのです。日本の賃金は法的にも法律を離れても非常に強い下方硬直性があって、人手が余っても仕事が無くても容易には下がらないのです。

 

人手不足(リクルートエージェント)
人手不足(リクルートエージェント)

そんな日本の賃金が、ついに上がってきました。一般従業員では53カ月連続、パート従業員でも48カ月連続で上昇しています。2020年との2024年では約10%上昇しており、今年(2025年)も上昇することは間違いありません。

 

法定の最低賃金を上げているという要素が大きいのですが、人手不足が定着して、もう人手余りにはならないのではないか?と考える企業が増えているのだと思います。

 

記録的な少子化で日本人の生産人口は一本調子に減少していくことは確実です。外国人労働者が増えていくことは予想されますが、日本で働くことを選択してくれるとは限りません。少なくとも給与面では、日本よりも好待遇で迎えてくれる国は中東や欧州(特に東欧)に多くあります。

 

実際に、日本に働きに来る外国人はベトナムを除くと、どの国でも日本のシェアは低いです。フィリピンやミャンマーからはサウジ・UAE・クウェート・カタールといった中東に行く人が圧倒的に多いですし、インドネシアは台湾と香港へ行く人が多いです。タイやマレーシアなど東南アジアの国でもミャンマーやネパールからの労働者受け入れが増えています。

 

当分は人手余りにはならないと判断して、継続して賃金は上昇すると思います。しかし、本当にそうであるかは実はわかりません。不足は需給バランスですから、コロナ禍で経験したような労働需要の激減といった事態が来ないとはいえないからです。