デジタルカメラで日本復活。トランプ大統領もお手上げ

自動車産業は日本の基幹産業ですが、日本の世界シェアが93%というお化け産業がデジタルカメラです。 

 

日本のデジタルカメラ出荷額は2007年にはじめて2兆円を超え、ピークの2008年には2兆1640億円となりました。その後は、主にカメラ付きスマホが普及していくにつれて市場規模を縮小していきます。2020年には、新型コロナ感染症の拡大も影響して出荷額はピークの1/5程度4201億円まで減ってしまいました。

 

デジタルカメラ出荷額
デジタルカメラ出荷額

このまま衰退していくのかと思われていたデジタルカメラ産業ですが、2020年以降は増加に転じています。直近2024年の出荷額は8248億円とボトムだった2020年と比べれば2倍超です。 

 

2025年上半期実績は前年同期比109.8%でしたので、今年度は9000億円を超える予想です。1兆円の大台が見えてきました。

 

デジタルカメラは、世界シェア上位をキャノン、ソニー、ニコン、富士フィルム、パナソニックの日本メーカー5社で占める寡占状態です。尚、最盛期に主にコンパクトデジタルカメラで年商1300億円を誇ったカシオは2018年にこの事業からは撤退しています。

 

日本メーカーがつくるデジタルカメラの出荷先ですが、日本向けは全体の10%にも満たず、世界に出荷されています。現在では、中国、南北アメリカ、欧州、アジアにほぼ均等に出荷されています。

  

スマホで高画質の写真の魅力を知った方々が、その一歩先を目指すようになったのが、デジタルカメラ復活の要素のようです。また、高画質撮影ができるスマホの価格は20万円近くしますから、高性能なデジタルカメラのほうが安いという逆転現象もあります。

 

このような背景から、売れ筋は一眼レフカメラのミドルからハイブランド商品です。デジタルカメラの出荷数は2024年に850万台で、実は2020年(889万台)より少ないのです。1台当たりの価格がほぼ2倍になっています。

 

この市場環境は、高性能・高機能な製品を提案し続ける日本メーカーにとって、大きなアドバンテージです。

合衆国市場が占める割合も小さく、トランプ関税の影響もほとんど関係ないので、各社の業績に注目です。

 

ちなみに、アメリカ大統領選の帰趨を決めるきっかけになたトランプ候補襲撃の印象的な写真はソニー製のカメラで撮られていました。この襲撃事件の写真は、いろいろな報道機関から公開されていますが、日本以外のメーカーのカメラで撮られたものは、1枚も無かったそうです。