世界にはとても多くの宗教があります。宗教を巡る対立があり、これに対する規制があり、ときには迫害があり、テロや戦争が起こります。
宗教を巡る対立は、遠く離れた教義の宗教の間ではあまり起こりません。お互いの宗教のことを理解できないので争うに争えないのです。その成り立ちや教義が近い宗教どうしでは、その違いが際立つので、争いがしばしば起こります。日本人にとっては、イスラム教もキリスト教もユダヤ教も成立した年代が違うだけで、本質は同じのように思えます。

事業の世界でも、海外の人と一緒に働く機会が増えてきました。技能労働者が人数としては多いのですが、それ以外の多様な方が日本で働くようになっています。
いろいろな宗教の人がいますが、最初に考えるのが礼拝室問題です。
特別に礼拝スペースを設置するべきなのか、どこか空いたスペースで勝手にやってくれと言うのか、ちょっと悩みます。
結論としては、スペースを設けるのであれば誰でも自由に使えるという前提にします。空港の礼拝室では、誰でも使えると書いてあります。仏教徒が座禅で瞑想するのに使っても構わないというわけです。
同時に出てくるのが歓迎会とか懇親会問題です。宗教的に忌避される食材がある場合に、どの場所でどんな内容で開催するのが適当かは悩みます。厳格な信者であれば、メニューを分けるだけでは不都合な場合もあります。同じ食器を使うとか、同じ洗浄機を使うとかでも、嫌な思いをする人もあるからです。
結局のところはケースバイケースなのですが、こういったことで悩むことで異なる宗教や文化への理解が進むということもあります。良いことなんだろうと思います。
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