アメリカという新世界から故郷を想った

ニューヨーク港の自由の女神像は、米国の独立100年を記念して1886年に建てられました。

 

その5年後の1891年に国際的な名声を得て、母国チェコのプラハ音楽院の教授も務めていた作曲家ドボルザークに、ニューヨーク・ナショナル音楽院の院長就任の依頼が届きます。翌年1892年、ニューヨーク港に到着したドヴォルザークは自由の女神像に迎えられ、この新世界に初めての一歩を記します。

 

自由の女神
自由の女神

ドヴォルザークはニューヨークに到着してから半年余りで、自身最後の交響曲第9番「新世界より」を完成させます。

新世界アメリカから、故郷ボヘミアへのメッセージを込めていると言われます。ベートーヴェンの「運命」、シューベルトの「未完成」と並ぶ3大交響曲の一つです。

 

第4楽章の有名なメロディーは日本人の誰もが知っています。第2楽章は「家路」「遠き山に日は落ちて」として、夕方になると子供たちに帰宅を促します。

 

その後、新世界だったアメリカは帝国主義へ舵を切り、2度の大戦を経て大国へと繁栄を続けます。冷戦の時代を乗り越えて、世界で一強の地位を確立します。ここには、日本や西欧諸国の支持があったことは言うまでもありません。

 

アメリカ一強時代は終焉を迎えています。ハードパワーに限りがあるだけではなく、信用や信頼というソフトパワーでも急速にクはニューヨークに到着してから半年余りで、自身最後の交響曲第9番「新世界より」を完成させます。

 

新世界アメリカから、故郷ボヘミアへのメッセージを込めていると言われます。ベートーヴェンの「運命」、シューベルトの「未完成」と並ぶ3大交響曲の一つです。

第4楽章の有名なメロディーは日本人の誰もが知っています。第2楽章は「家路」「遠き山に日は落ちて」として、夕方になると子供たちに帰宅を促します。

 

ドヴォルザークが失意の後に故郷に戻ったその後、新世界だったアメリカは帝国主義へ舵を切り、2度の大戦を経て大国へと繁栄を続けます。冷戦の時代を乗り越えて、世界で一強の地位を確立します。ここには、日本や西欧諸国の支持があったことは言うまでもありません。

 

アメリカ一強時代は終焉を迎えています。ハードパワーに限りがあるだけではなく、文化や価値観といったソフトパワーでも急速に信頼を失ってきました。大谷選手の名言ではないですが、アメリカに憧れることはもはやなさそうです。

どうやら、遠き山に日は落ちても、アメリカを中心に円居しようと思う国は少なくなりそうです。