(CNN) 山火事が延焼している米カリフォルニア州ロサンゼルスでは9日も消火活動が続けられた。被害は拡大しており18万人近くに避難命令、約20万人に避難勧告が出ている。
被害の全容はまだわかりませんが、現時点で死者10人以上、建物の被害1万棟以上、焼失面積1.2万ヘクタール、直接的な被害金額9兆円、サプライチェーンの毀損など間接的な経済損失を含めると被害は22兆円を超えるという予測がされています。
比較するのはおかしいですが、東日本大震災の直接被害が約17兆円です。今回のロス山火事の被害額9兆円はその1/2超です。大災害であることは間違いありません。
火災は拡大していますから最終的な規模は不明です。現時点の面積1.2万ヘクタールは、東京23区の1/5、東京で最も広い大田区と二番目の世田谷区を足した面積に相当します。
ロスアンゼルスは北半球にあるので、現在は真冬です。一般に、夏には雨が降らないで、冬に雨が降るので、山火事は夏を過ぎた秋によく発生します。1月に起こる大規模な山火事は比較的少なかったので、今回の大規模な火災は驚きです。
地球温暖化の影響は、これまでの常識を壊すほど甚大です。
ロスアンゼルス近郊では、このところ集中豪雨と乾燥が繰り返されたことで、植物の成長速度が加速していました。可燃物の量が短期間に増大していたのです。
そこに、本来は冬になれば降るはずの雨が降らず、極端な乾燥状態のなかで強風(最大40mを超えていたそうです)が吹いたことで、季節外れの大規模火災が発生したという機構です。
気候変動を止めなければいけないのは、疑う余地がないと思うのですが・・・。