+0.9℃の世界。+2.0℃、+3.0℃の世界は住みにくい。

セミナーでカーボンニュートラルについての解説をしました。

 

地球温暖化の影響で気象災害の発生件数が増加しているのは、多くの人が実感しています。山口県では先週末から線状降水帯が断続的に発生して、大きな被害がでました。災害の発生頻度が、高くなっていることは疑問の余地がありません。現在は地球温暖化で言えば、+0.9℃の世界にあります。

 

グリーンピース・ジャパン
グリーンピース・ジャパン

地球温暖化をすぐに止めることはできません。現実的な目標としては、20世紀のはじめと比較して、21世紀の終わりの地球の平均気温を+1.5℃までの上昇に抑えることが提案されています。

 

+1.5℃を達成するには、21世紀の中盤でカーボンニュートラル(CN)を達成させることが必要と言われます。

CNが達成できれば、一旦は+2.0℃近くまで上昇する地球の平均気温が徐々に落ち着いて+1.5℃付近で安定するという予測です。

 

つまり、人類が+2.0℃の世界を経験するのは確実で、足許の状況からは現在の若者たちは+3.0℃の世界を(その期間の長さはともかくとして)生きることになります。

 

+3.0℃の世界といっても、人類が滅亡するわけではありません。集中豪雨が降り続いても生活できるように、堤防や橋や道路などインフラや住宅などを整備していくことになります。

 

毎年のように熱波がやっていきますから、熱中症対策も重要です。日本では夏の2か月くらいは外出できなくなるかも知れません。海面は50~100㎝上昇しますが、オランダなどの例を持ち出すまでもなく、盛土などして、そのくらいは何とかなるでしょう。

 

だから、地球温暖化なんか大したことがない、と高を括る人も多いのです。しかし、+3.0℃の世界が、住みにくいことは確かです、しかも、その世界は誰も経験したことがありませんから、現在の予測の延長線上に本当にあるのかはわかりません。

住みやすい地球を子供たちに残すことが大事です。