業務上腰痛の予防に取り組む

休業4日以上の職業性疾病(労働災害)のなんと6割が腰痛です。

 

事業主としては、労働者の腰痛に対するケアはとても大事です。厚生労働省が出している「職場における腰痛予防対策指針」に基づいて、腰痛のリスクが高い作業について、予防策を講じる必要があります。腰痛のリスクの高い作業としては、重量物を取り扱う作業・立ち作業・座り作業・介護や看護の作業・車両運転の作業が挙げられています。

 

腰痛予防の基本姿勢
腰痛予防の基本姿勢

2016年の第一三共の調査によれば、日本人の46.8%が過去1年間で腰痛を経験しており、腰痛歴は9.9年に及ぶそうです。同じく、肩こりは54.6%の人が経験していて、平均肩こり歴は12.4年ということです。もし、腰痛や肩こりがなくなったら、日本人の幸福度は40%向上するという計算になるのだとか? 腰痛は身近で重要な問題です。

 

業務による腰痛を予防するには、自動化や省力化や作業環境の改善などが先ずは考えられます。適切な休憩時間の提供など作業による負荷の連続を避けることも重要です。しかし、人がする作業を無くすことはできませんし、作業はある程度継続や反復があるものです。

 

そこで、作業姿勢や動作を改善することが大事になります。腰痛になりやすい姿勢や体のクセがないかをチェックしましょう。また、腰痛を発症するのは仕事始めの1~2時間、午前中が多いので、作業に取り掛かる前にラジオ体操などで身体をほぐしておくのがお奨めです。