技術戦略の研修企画を考えています

中小企業の技術戦略について、自社・顧客・事業領域の3つを考えてみます。

 

自社についてですが、技術戦略の核となる固有技術が何かをしっかり知る必要があります。大企業であればたくさんの固有技術がありますが、中小企業ではそれほど多くはありません。そのなかから、自社が深耕していくべきコア技術が何かを探ります。コア技術とは、自社にしかない特許技術とか、新しく開発した技術を意味せず、自慢できるノウハウといったものかも知れません。

 

酸化鉄の反応工程
酸化鉄の反応工程

中小企業の多くは、特定の顧客に技術を活かした製品やサービスを提供します。顧客は独特のニーズを持っていて、中小企業がきめ細かくタイムリーに対応してくれることを期待します。中小企業は、経験とノウハウを活かして、この期待に応えます。

 

中小企業が持続的に発展するためには、事業領域を設定する必要があります。大企業が参入して競争が激化するような規模のものは避け、ニーズが分散して確立されない、技術が標準化されにくいような事業領域を設定するのが普通です。

競争相手が大企業だけではなく、同じような中小企業が参入してくることにも注意が必要です。中小企業同士の競争に勝つには、後発の中小企業が優位にならないように独自のコア技術を磨くことが欠かせません。

 

中小企業で技術戦略を実務的に実行するのは、数名かときには1人の技術者です。この技術者をサポートするマーケティングや製造、設備エンジニアたちの心と力がまとまっているよう、マネジメントすることが経営者には求められます。