2022年シーズン、本当にインフルエンザが流行するのか?

かなり寒くなってきて、コロナ前ならインフルエンザの話題をチラホラ聞く頃です。

 

「今年の冬はインフルエンザが大流行する。新型コロナの第8波と重なり、医療は逼迫して大変なことになるので、両方のワクチンを売って・・」って、専門家が言っているという報道です。但し、現時点ではどこの専門家が、どんな根拠で言っているのかは不明です。大流行の可能性があるという言い方ですと、これを完全に否定はできないのですが変な話です。

 

インフルエンザ流行の数値データとしては国立感染研の患者発生状況があり、毎年同じように公表しており、おそらく最も確からしい情報です。特に、学校でのインフルエンザ様疾患発生情報は、正確性が高いと思います。

 

今年のインフルエンザの観察期間で今は第8週までが公表されています。第8週は毎年10月の終わりの週(10月24日~31日のどこかで終わる週)です。

今年の第8週時点での学校患者数は138人です。昨年は0人(なんと10月末時点では、ひとりもインフルエンザの患者がでていなかった)、一昨年は21人ですから結構増えています。

 

しかし、コロナ前にはもっと多かったのです。2016年から2018年の3年間でみると2千人前後です。シーズン全体では、学校で50~79万人の患者が発生しています。

 

コロナ直前の2019年は第8週の時点で患者が1万人を超えていて、まさにインフルエンザの大流行が懸念されていたようです。しかし、年が明けて2020年になると新型コロナ騒動がやってきます。学校を閉鎖したり、行動制限をしたおかげか、シーズンの患者数は38万人余りと例年より少なくて済みました。

 

その後、今年も含めてインフルエンザはとても少なくなりました。ここまでインフルエンザが少なくなった理由と、今後のインフルエンザ感染の展望を専門家さんには解説してもらいたいところです。もちろん根拠を示してです。