氷上のチェス~AIカーリングの可能性

北京オリンピックで日本女子カーリングチームが準決勝のスイスに勝利しました。オリンピック最終日にイギリスとの決勝戦です。銀メダル以上が確定です。

 

カーリングはゲーム性の強いスポーツです。「氷上のチェス」と呼ばれます。選手の力量とともに高い戦略性が必要です。チェスや将棋・囲碁などではAIが進化を続けています。今や人間のトップ選手がAIに勝利することはかなり難しくなっています。カーリングの戦略もAIを参考にすると、勝率があがるでしょうか?

 

カーリング(北京オリンピック)
カーリング(北京オリンピック)

チェスや将棋のようにボード上でおこなわれるゲームと違って、カーリングで考慮しなければならない因子は複雑です。

 

アイスの状態は使用するレーンによって異なるうえに、試合中も刻々と変わるようです。温度や湿度や風の状況なども、試合日や試合時間によって影響を受けます。

 

ストーンを投げる選手の力量や得手不得手もあります。投げるストーンも一定の品質ではなく、クセがあるようです。スウィーピングの違いによるアイスの溶け方(摩擦係数の変化)を定量的に予測することも困難です。

 

こうなるとカーリングにAIを導入する意味はなさそうです。しかし、ストーンが動いていない考慮時間は1チーム38分以内と決まっています。考慮時間を使い果たすと負けになるそうですから、考慮時間を短縮するためにAIを活用することは考えられます。

 

カーリング競技のルールはわかりませんが、試合中に情報端末を見てもよいなら、活用できるかも知れません。また、試合中に使えないとしても、AIによるシミュレーションを研究しておくことは成績向上に効果が期待できるような気がします。

 

まぁ、つまらないことを書いてみましたが、日本チームの氷上での表情がとりわけ素敵です。決勝戦での皆さんの健闘に期待しています。