パクチーはお嫌いですか?生産量大幅増加!

農水省が「地域特産野菜生産調査」をしています。”地域特産野菜”とは通常の作目調査に取り上げられないマイナー野菜です。隔年の調査結果が公表されます。

 

このなかで、作付面積も収穫量も大きくのばしているのがパクチーです。パクチータイ語です。英語ではコリアンダー、中国語ではシャンツァイ(香菜)です。独特の香りが強いことから、好きな人と嫌いな人がはっきり分かれます。特に、嫌いな人は徹底的に嫌いです。

 

海老とパクチーのサラダ
海老とパクチーのサラダ

タイ料理に限らず、東南アジアの料理がブームになったことでパクチーの需要も増えていきました。コロナ騒動で外国人観光客が大幅に減少していますが、アジア料理がある程度定着したことで、パクチーの国内需要も安定しているようです。

特に、都会に住む若い人にはパクチーの香りも受け入れられているようです。

 

農水省のマイナー野菜調査でパクチーが初めて登場したのは平成28年(2016年)で、現時点で公開されているのは平成30年(2018年)の2回だけです。

2016年の国内生産量は364t、2018年は537t。2年間で1.5倍です。

 

パクチー生産537tのうち、露地は164tでこのうち128tが福岡県、19tが岡山県です。パクチーは温暖な地域の作物ということもあって露地生産はこの2県に絞られます。

一方で、施設栽培が352tあって、静岡県117t・茨城県90t・千葉県82tとこの3県で全体の82%を占めています。首都圏の消費地を背景にして集積しているようです。

 

パクチーの生産が急増しているのは、やはり儲かるからのようです。パクチー需要に生産が追いつかないことから、よいものは高値で取引されています。チャレンジしてみるのも面白いかも知れません。

 

その他のマイナー野菜で生産量が増えているのは”ズッキーニ”です。2018年の生産量は9832tですが、2016年の8334tから18%増です。10年前の2008年は3488tでしたから10年間では180%増です。ズッキーニはカボチャの仲間ですが、主にフランス料理・イタリア料理などに使われます。

 

小規模な農家であれば、マイナー野菜でガッチリ!という作戦もあるかなぁ?とも思います。