鳩と追っかけっこした思い出

鳩はキリスト教では聖霊の象徴で、平和の使者です。

 

いつの頃からか、宇部駅前の交差点の電線に、鳩がいっぱいとまっています。何故、こんなにたくさんいるのかは謎です。今日は、鳩が雛を連れていました。鳩は繁殖力の強い鳥で、他の多くの鳥と違って、繁殖期というのものがなく、1年中繁殖します。鳩は平和の象徴とはいうものの、集団で行動するので結構迷惑なものでもあります。

 

鳩

働いていた工場の隣に、使用を終えた大きな発電所の建物がありました。この建物に鳩(ドバト)が棲みついて、盛大に繁殖していました。

 

この建物が解体された際に、棲みかを失った鳩たちが、私たちの工場の建物内に移動してこようとしました。

鳩の羽根が落ちたり、糞をしたりされると困るので、鳩を工場内に入れないように大騒ぎになりました。

 

シャッターや扉、窓に網を張ったり、テグスをぶら下げたり、剣山を並べたりします。とにかく、工場の開放部を徹底的に養生します。それでも、全ての開放部をつぶすことはなかなかできません。

 

アイディアを出し合って、忌避剤を塗ったり、鷹など猛禽類のおもちゃをぶら下げたり、磁石を置いたり、ありとあらゆることをします。それでも入ってくる鳩を、忌避剤のスプレー缶を振り回しながら追っぱらったりしてました。

ついには、工場の屋根の上などに、箱罠を仕掛けて鳩を捕まえて、鹿児島県まで運んで放したり(鳩は少々の距離だと戻ってくる)もしました。

 

なんだかんだの珍プレーを続けているうちに、いつの間にやら鳩は来なくなりました。

今、考えると、果てしなく続くと思われた鳩との追っかけこでしたが、結構あっけなく終わった印象です。いったい、あの鳩たちはどこにいったのでしょうか?

30年以上も前のことです。