山口県で朝刊に読まれている新聞の第一位は読売新聞。これって、ちょっと珍しい。
広島県で読まれている新聞で最も多いのは「中国新聞」です。私も子供の頃から、ずっと中国新聞で育ちました。中国地方でいえば、岡山県は「山陽新聞」、島根県は「山陰中央新聞」、鳥取県は「日本海新聞」がそれぞれ最もたくさん読まれている新聞(朝刊)です。しかも、どこでもシェアは断トツ1位です。
山口県にも「山口新聞」があるにはあるのですが、発行部数は読売新聞・朝日新聞に後れをとって3位の毎日新聞と競り合う状況です。県東部に進出してきている中国新聞に追い上げられています。
ちょっと、他の都道府県でもシェア1位の新聞を調べてみました。
九州では、福岡県は「西日本新聞」、佐賀県は「佐賀新聞」、長崎県は「長崎新聞」、熊本県は「熊本日日新聞」、大分県は「大分合同新聞」、宮崎県は「宮崎日日新聞」、鹿児島県は「南日本新聞」と九州各県はそれぞれローカル紙がシェアをとっています。
おもしろいのは沖縄県で、「沖縄タイムス」と「琉球新報」の2紙でほぼシャア100%。しかもほぼ50%づつで均衡しています。全国紙の入り込む余地はとてもなさそうです。2紙の記事の内容に大きな違いが無いということが、むしろ2紙並立が長く続いている要因のようです。
四国でも、「徳島新聞」「愛媛新聞」「高知新聞」、香川県は「四国新聞」が1位です。北海道、東北地方、中部地方もそれぞれ地方紙がシェア1位です。但し、愛知県・岐阜県・三重県の1位は「中日新聞」なので、純粋に地方紙かどうかはわかりません。
近畿地方では、兵庫県で「神戸新聞」、京都府で「京都新聞」が1位。関東地方では、栃木県が「下野新聞」、群馬県が「上毛新聞」が1位ですが、他の都府県は全国紙(奈良県を除くと読売新聞・奈良県は毎日新聞)が1位です。
こうしてみると、山口県の新聞事情は少し変わっています。全県をカバーする有力な地方紙が無いのです。今どき、これが悪いこととは言えないですが、全国への情報発信という意味ではちょっと不利かな?とも思います。