切るか切らぬか?郷土すし

山口県の郷土料理、「きりずし」と「きらずずし」。

 

「きりずし」は「切りずし」です。酢飯に魚や具材を載せて箱に詰めて,落し蓋をして重しで押す寿司を「箱ずし」とか「押しずし」と言いますが、食べるときには包丁で切って食べるので「切りずし」とも言います。山口県の代表的な切りずしは「岩国ずし」ですが、それ以外にも各地にあります。

 

岩国ずし
岩国ずし

岩国ずしの知名度が全国的にどの程度あるのかは謎ですが、農水省の「全国郷土料理百選」に選ばれている(山口県では他にふぐ料理)ので、多少は知られているかと思います。

 

岩国のお城は錦川のほとりにある横山という山の頂上にあります。この山城に住むお殿様に届けるために、運搬や保存に適した箱寿司が考案されたということです。別名「殿様ずし」とも言って、主におめでたいときに食べられます。

とうずし
とうずし

「きらずずし」は「切らずずし」です。「切らず」とはおからのことです。酢飯の代わりにおからを使った寿司で、日本各地にあります。「おからずし」とか「卯の花ずし」というのが一般的です。

 

山口県では何故だか「唐ずし(とうずし)」と言います。

広島や岡山では、江戸などの東国から伝わったので「東ずし(とうずし)」という説が有力なので、どこかで東西が入れ替わったのかも知れません。

 

岩国ずしとは違って、こちらは庶民派の寿司です。

コロナも収まったので・・ おいでませ!山口へ