コロナ禍「復活の日」空前の好景気に今から備える

もうリーマンショック級と言っている人は少ないでしょう。世界恐慌がやってきました。

 

今回のコロナ禍を発端とする世界恐慌の影響はすべての国や地域で甚大なものになります。その恐慌による経済のダメージから最も早い段階で復活するのは日本です。もちろん、経済財政政策がきちんとおこなわれるということが条件ですが、日本経済が世界に先駆けて復活して、その後空前の好景気を迎えることになります。今から考えておくのは重要です。

 

復活の日(映画ポスター)
復活の日(映画ポスター)

世界経済が停滞して、縮小に向かっているわけですが、当然ですがどこかで反転します。「復活の日」がやってきます。

 

その反転の時期が世界で最も早く来るのが日本です。そして、最も遅れるのが欧州です。恐らく3~4年後です。

ブリグジットですでに始まっていた欧州連合(EU)破綻がコロナ禍で決まりました。EU域内での国境封鎖が間違いであることは明らかですが、EU政府もEUメンバーのどの国のトップも止めることができませんでした。

 

米国も日本からは遅れますが欧州より早く反転します。しかし、エネルギー企業破綻から波及する金融投資部門の機能不全もあって、現在のレベルまで戻すには、トランプ大統領の次の任期では足りないでしょう。

 

世界最大の国、中国の場合は予断を許しません。経済減速が長期化する中で、小康状態を保っていた三農問題など社会格差が顕在化します。ついに、中国が民主化のコストを負担するときが来るでしょう。

 

これからの日本は確かに不景気になります。コロナ禍への対応は、意図的に不景気にしようというものですから当然不景気になります。

失業者がすごく増えます。実質賃金が大幅に下がります。政治家の報酬や公務員の給与を下げろという議論が沸騰するでしょう。生産も消費も活動が縮小します。物価が下落します。税収が減るので財政も傷みますから、公共投資も縮減させざるえません。

 

しかし、日本ではコロナ禍で人的被害はなさそうです。国内で新型コロナによる初めての死者が見つかって50日ほどで陽性確認者の死亡が60数人です。その間に死亡した日本人は20万人、肺炎で亡くなった人も1万人以上います。残念ですが、人は必ず死にますし、死ぬには必ず何かの原因やきっかけがあります。

 

日本の産業界は意外にしたたかです。日本の財政拡張政策を続けていきますが、財政面からの支出拡大の景気刺激効果は十分期待できます。今、議論になっている国民への直接給付(景気刺激効果が小さい)が高額になれば財政の余裕がなくなりますが、安倍政権は賢いので何のかんのと言って時期を遅らせ規模を抑えると思います。

宇部市厚東川の桜
宇部市厚東川の桜

円安政策が維持できれば、日本の貿易収支の黒字が続きます。国際政治絡みでエネルギー価格が下がっているのも好都合です。

当面は貿易額ではなく収支を注視しますが、その後は日本からの輸出が拡大していくはずです。日本以外の各国では、需要が戻っても生産インフラが傷んでいるからです。

 

対外収支の黒字、輸出の拡大は内需の拡大そして投資の拡大につながります。日本では早ければ年内にも民間投資が拡大に転じると予想します。

但し、雇用が戻るには2年かかり、賃金が戻るのは3年かかるでしょう。これは事業者にとってはコスト削減という意味です。

 

企業収益は改善されて、好景気がやってきます。景気拡大の規模とスピードは予想を上回ります。賃金水準が現在を上回る3年後に、日本はまさに世界の富が集中するような空前の好景気を迎えます。さぁ、それぞれの事業分野で、今から準備をしておきましょう。