STP分析はマーケティング・プロセスの中核

あるテキストにSTP分析が載っていました。白状すると、STP分析を他人に説明できるほどには知りませんでした。

 

あらためて、エッセンスを調べてみました。

 

マーケティングとは、「自社に優位なポジションを見つけ出す」+「自社の優位性を高めていく」活動を言います。

この活動のために使われる手法がSTP分析です。

S(segmentation)市場を自社が有利なように分割する。

T(targeting)標的とする市場を見定める。

P(positioning)競合との差別化をする。

 

実際にフレームワークで使用する場合には、適切な評価軸をどう定義するかは、難しいように思います。少し、訓練が必要なようです。

 

例えばユニクロの場合、「カジュアル⇔フォーマル」と「トレンド⇔ベーシック」という2つの軸から、「ベーシック・カジュアル」という S(segment)を発見して、この市場を T(target)とすることを決めました。

ユニクロは、その市場で P(positioning)を確立するために、SPA(製造小売業)という経営形態を採用しました。そして、製造販売をベーシック・カジュアル衣料にだけ絞り込むことで、競合と比較して高品質・低価格な製品を顧客に供給できる体制を整えました。

 

また、ユニクロには、多くのヒット商品があります。「フリース」「ヒートテック」「ブラトップ」などなど。いずれも、STP分析を活用して、自社が有利な市場、言い換えれば競合他社が気付いていない市場を標的にして、差別化できた商品を提供したというわけです。

 

現代のマーケティングを体系化したのは、フィリップ・コトラーという方です。

コトラーの「戦略的マーケティング・プロセス」は「R・STP・MM・I・C」の5段階から成っています。二つ目のSTPが前段に書いたものです。

1.R(research)調査

2.STP

3.MM(marketing mix)マーケティングの複数の手法の組み合わせ 4P/4C分析

4.I(implementation) 実施

5.C(control)管理

マーケティングの中核はSTPであり、ビジネスはSTPにはじまりSTPに終わるということです。