東京の小学校の火災で、音楽室で授業を受けていた子供たちの避難が問題になっています。
何かの災害発生時の避難では「二方向避難」が原則です。避難経路が一つしかないと、その経路に障害があれば閉じ込められてしまいます。また、仮に障害が無くとも全ての避難者が一カ所の出口に殺到するのは二次災害につながる懸念があります。

BCPを策定する際には、「二方向避難」が確保されているかを確認します。BCPセミナーでは、その会場の二方向避難が確保できているか受講者と一緒に確かめたりします。
仮に、会場の前後に扉があったとしても、どちらも同じ廊下につながっていて、その廊下がいわゆる「行き止まり状廊下」になっていないか・・・、といった確認です。
ちなみに、この音楽室の場合では廊下につながる扉とは別に準備室へつながる扉がありました。ルール上ではこれでも「二方向避難」が一応は確保されていたと判定されると思います。
建物の構造上、二方向避難が確保できない場合には、避難器具が設置されます。火災があった小学校では避難袋(斜行式救助袋)が設置されていたが、実際には使用できなかったそうです。私が小中学生のときにも学校に同じ形式の避難袋があって、毎年の避難訓練で代表の何人かが滑り降りる体験をしていました。まぁ、下端部の固定と数名の援助者が必要ですから、実際の火災で使用するのは条件が整っていないと難しいでしょう。
勤めていた職場では「オリロー」で有名な緩降機が設置されていたこと、ベランダの床から吊り下げ式の避難はしごが設置されていたこともあります。いずれも多人数の避難には不向きです。
今回は偶然に建物の外にひさしがあって、そこで救助を待ったことで人身被害は最少に留まったわけですが、それぞれの建物、それぞれの場所で「二方向避難」が可能かどうかを確認しておきたいですね。
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