日本とアメリカの安全保障に関しては、政府でもマスコミでも本音を言うのは憚られます。
中国・北朝鮮・ロシア等に対して日本とアメリカが持っている脅威を整理するには、第二次大戦前の状況を再確認することです。当時は帝国主義の時代です。中国(清)にはイギリス・ドイツ・ロシア・日本、朝鮮半島と台湾は日本、フィリピンはアメリカ、インドネシアはオランダ、インドシナ半島はフランス、インドを中心に広大なエリアはイギリスが統治しました。
第二次世界大戦のうち太平洋戦争とは、日本と米国の戦争です。当時の日本は中国大陸の東北部からインドシナ半島、中西部太平洋までを勢力圏としていました。ハワイ真珠湾攻撃も長躯攻撃を仕掛けたわけではなく、軍事勢力圏に隣接した近傍のアメリカ軍の基地がそこにあったわけです。
アメリカ本土を直接攻撃した唯一の国は日本です。1941年12月の真珠湾での日米開戦の2週間後には、日本の潜水艦9隻がアメリカ西海岸沖に展開して、米国の艦船を次々と沈めています。翌1942年2月には潜水艦からロサンゼルス市の北にある製油所を直接砲撃して炎上させています。
日本列島から台湾を経てフィリピンへとつながる第一列島線に穴が空いた場合、地球上の2大国(2大軍事大国)が直接向き合うことになります。日本列島を不沈空母と称した首相がいましたが、日米安保とはアメリカが日本を一方的に守っているわけではありません。
アメリカは軍事大国ですが、本土から遠く離れた戦場での経験しかありません。米国本土攻撃は1942年の日本によるものだけです。民主主義のアメリカは本土攻撃されると脆いでしょう。今月、中国の空母部隊は西太平洋での軍事演習をおこなっています。中国が台湾に軍事侵攻して奪取して、基地をつくったなら、アメリカ東海岸と隣合わせになります。
中国の軍事費は公表されている額が年間43兆円ですが、実際はその2倍近いということです。アメリカの軍事費は年間153兆円だそうですが、使途が多岐に渡ります。
1942年にアメリカ本土攻撃した日本の国力は、アメリカの1/10程度でした。今の中国とアメリカの国力差は1/2もないでしょう。
東京大空襲ではアメリカの爆撃機はサイパンなどマリアナ諸島の基地から飛来しました。中国が演習をおこなった南西諸島から沖ノ鳥島に掛けての西太平洋のほうが、ずっと東京に近いです。太平洋側から首都東京を攻撃される事態は恐ろしいです。
もちろん、こんなことは考えていても言わぬが花です。
