物価高騰がアベノミクスの失敗というのはおかしくないか?

物価高の主な要因は行き過ぎた円安です。これをアベノミクスの失敗と批判する人がいますが、ちょっと変です。 

 

20年間の為替(円ドル)推移をみてみます。2007年2Q(このときは福田内閣)に1ドル110円台だった円は急激な円高に向かい、2011年3Q(民主党の菅内閣)には80円を下回り(一時は76円台まで)ます。米国発のリーマンショックで世界経済が混乱したなか、円が安全資産として選択されたのが主な要因とされています。

 

民主党の野田内閣から第二次安倍内閣に変わる頃には1ドル90円近くまで戻してきていましが、まだまだ円高です。アベノミクスでは目標を1ドル120円程度に置いていたようですが、概ね110円前後で推移しました。

 

岸田内閣が発足した頃から急速な円安がはじまり、1ドル150円を超える円安がとなり、貿易赤字が拡大し、物価高騰へとつながりました。この円安の主な要因は、米国(バイデン政権)がインフレ懸念から金利を大幅に上げたことによる日米金利差と言われます。

岸田政権は国の債務残高が課題であること、住宅ローン金利の上昇などで景気悪化に陥ることを懸念して金利をあげられず、円安と物価高を容認しました。

 

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石破内閣も円安に有効な手立てはなかったのですが、この1年間は為替水準に大きな変動がありませんでした。アメリカの景気拡大も収まり、トランプ政権になったことから米国の金利が引き下げられるようになりました。最大で4%まで広がっていた日米金利差も足下では2.5%を下回ってきました。自然な円高に向かう可能性が高いです。

 

一気に1ドル120円とまではいかないでしょうが、緩やかに円高が継続していくことが最も有効な物価高騰対策と言えます。片山財務大臣には日銀のコミュニケーションをしっかりとって、経済を失速させない円安是正を達成してもらいたいと思います。