長寿企業が長寿企業であるのは覚悟の違い

日本には370万ほどの企業があり、毎年およそ8万社が開業し、同じく8万社が廃業します。

 

370万社のうちの約4万社は、開業から100年以上経った長寿企業です。日本では長寿企業は決して珍しくなく、私でも付合いがあった100年超企業が数十社はあります。たくさんの長寿企業があるので、その生い立ちやこれまでの経緯は様々で、決まった法則を見つけるのは困難なように思います。

 

山口瑠璃光寺
山口瑠璃光寺

一応、100年企業の傾向は

「同族で会社が承継されている」

「商売の内容を変えていない」

「取引先との関係が変わっていない」

「身の丈経営で大きく成長していない」

「一定の財務体質を維持している」

「従業員の勤続年数が長い」

「ブランドや知名度がある」

といったケースが多いようです。

 

しかし、そうでないケースもたくさんあります。会社が同族以外で継承されているケースも、商売の内容を時代と共に変えているケースももちろんたくさんあります。家訓を守った経営とか、経営理念とかアイデンティティとかの重視などと無縁な長寿会社もあります。

 

具体的な調査をしたわけではないですが、長寿企業はたいてい1度や2度の経営危機を経験しているようです。経営不振で、どうしようない泥沼にはまってしまって、もがいてももがいても這い上がれないようなことです。

 

長寿企業の多くは、そのときに取り崩せる資産(多くは経営者あるいはその一族の個人資産ですが)が、何かしらあるケースが多いのは確かでしょう。骨董品や美術品が望外に高い値段で売れたという話も聞いたことがあります。

 

しかし、長寿企業の経営者は、ここまでの歴史の重さを実感していることで、苦境においても何としても会社を続けるのだ、生き残っていくのだという覚悟が強いような気がします。長寿企業が長寿企業である要因は、結局のところ覚悟だったのかもしれません。