地球温暖化で片づけてはいけない。都市の気候変動

地球温暖化が人びとの意識に定着して、ヒートアイランドの問題が忘れられそうです。

 

地球全体の気候変動は大きな問題ですが、気候変動は局所局在する問題でもあります。日本の場合は、首都圏への一極集中、大阪圏や名古屋圏などを含めた大都市圏でのヒートアイランド現象の高まりも大きな気候変動問題と言えます。

気象庁のWebサイトにある過去の気象データで、東京と下関をグラフにしてみました。

年平均気温は東京も下関も右肩上がりで上昇していますが、上昇幅で東京が下関を上回っているのがわかります。

 

最高気温35℃以上の日数は東京でも下関でも戦前にはほとんどありませんでした。近年の東京では、最高気温35度以上になるひが10日とか20日にもなります。

一方で、最低気温が0℃未満になる日数はどんどん減っています。東京では、戦前には年間60日前後で最低気温が0℃未満だったのですが、今では年間数日しか観測されません。

 

東京など都市部のビルや道路など建設物の熱負荷は非常に大きいものと思います。猛暑を地球温暖化だけが原因と考えていると対応を見誤るかも知れません。ヒートアイランド対策をもっと真剣に進めていかないと、サステナブルではないように思います。