生活衛生産業の振れ幅は大きく対処は難しい

厚労省は生活衛生(略して生衛)産業の支援をしています。

 

生活衛生とは、国民生活に密着したサービスを提供している飲食業、理容業、美容業、クリーニング業、旅館業などが対象です。生活衛生産業は、時代の変化にしたがって大きく変化しています。

 

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先ず驚くのは「簡易宿所営業」の急速な増加です。

旅館業法という法律があって、ホテル業・旅館業・簡易宿所営業・下宿営業の4つに分類されています。簡易宿所営業というと、ドヤ街の簡易宿泊所をイメージしますが、増えているのは民宿営業やカプセルホテルです。2000年代初頭の2万件余りから4万件超へと倍増です。

 

公衆浴場は一本道で減っており、今では全国に3千件余りが残っているだけです。このグラフを外挿すると、2050年に銭湯ゼロ社会になるかも知れません。私も内風呂が無かった小さな子供の頃と学生時代を除いては銭湯に通ったことはありませんから仕方ないでしょうね。

 

理容所が減って、美容所が増えるというグラフは明らかです。使用する側では20~30歳代では男性でも美容院に行く人が多いようです。高齢になると女性でも理容院に行く人があると言われますが、東京では見ましたが、地方では見かけません。

営業する立場では、理容院は理容用椅子が高価なこともあって初期投資が少ない美容院のほうが経営的にラクということもあります。

 

最後にクリーニング店です。銭湯と同様に、2050年にはゼロ社会になるかも知れません。普段使う衣類はほとんどが、ウォッシャブル加工やノーアイロン加工になっていますから、クリーニングに出すこともありません。寝具などの大物もスーパーの駐車場にあるコインランドリーで片付きます。なかなか手の打ちようが難しい事業です。