サイジョブさんは頼りになりそうです

産業雇用安定センターは「失業なき労働移動」を支援する専門機関です。

 

中小企業診断士協会連合会から、産業雇用安定センターと協力連携していくようにという働きかけがあったことから、地区担当者の方に事業の説明を受けました。

☞ 公益財団法人産業雇用安定センター(愛称「ジョブ産雇」、公式キャラクター「サイジョブさん」)

 

サイジョブさん
サイジョブさん

産業雇用安定センターは、1985年のプラザ合意に伴う円高不況の進行により、大量の余剰人員が生まれ、雇用不安が高まったことから1987年3月に当時の労働省、日経連、産業団体などが協力して、「失業なき労働移動」を支援する専門機関として設立されました。

 

当初は、人材を送り出す企業と人材を受け入れる企業との間に立って、再就職・出向の成立に結び付ける「人材橋渡し」が主な役割でした。

近年は会社の業績悪化や経営者の高齢化によって事業を縮小したり、閉業する会社で解雇される従業員の再就職先を紹介することが多いようです。

 

当地区でも製油所が製油を止めるとか、パン会社の閉業とか、多くの人材が出てくる事象がありました。産業雇用センターが人材を求める企業ニーズを把握して、マッチングをしているそうです。

 

採用する事業者側としては、即戦力になる人材を確保できる可能性があります。働く人にとっては、失業期間が短縮できます。事業を縮小することを決断した経営者にとっては、従業員の生活を守ることになります。

 

ここでポイントは、産業雇用安定センターは雇用保険を原資として事業をおこなっていることから、倒産してしまった会社の元従業員の支援はできないことです。経営者は会社が倒産に至る前に、従業員の再就職について相談しておくことが大事です。