昨日の続きで、特定サービス産業のコロナ禍からの回復状況を調べます。
個人向けサービスで、国の統計があるものには、遊園地・テーマパーク、パチンコホール、結婚式場、外国語教室などが該当します。いずれの事業もコロナ禍では大きな影響があり、一時期には廃業や倒産も数多く発生しました。しかし。コロナ後の状況は四者四様に異なります。

遊園地・テーマパークはコロナ前には右肩上がりに売上高を伸ばしていました。コロナ前の2019年の売上高は7184億円でした。
コロナ禍の2020年には売上高の2/3が失われて2683億円となりました。
それでも、遊園地・テーマパークに行きたい人は減ることがありませんでした。需要は拡大して、2024年の売上高は8927億円となっています。コロナ前の成長線に乗って、前途洋々です。
一方のレジャーの王様であるパチンコホールは、コロナ前から売上高を落としていました。が2019年の売上高は3.4兆円になっていました。コロナ禍で2020年には2.5兆円まで大きく下がりました。コロナ後は回復してはいますが、2024年の売上高は2.9兆円です。コロナ前のトレンド線に乗ってくるなら再び売上高を落とすかもしれません。
結婚式場売上高は、コロナ前には概ね横ばいで推移していました。コロナ禍で大きな影響を受けましたが、2024年の売上高はピーク1割減少まで戻ってきています。若者の人数そのものが減っているうえに、非婚化や晩婚化も進むので結構式場ビジネスで成功するには、独自の戦略が重要でしょう。
最後に、外郭語会話教室です。2020年にはコロナ禍の影響で一気に1/4の売上高が消えてしまいました。そして、コロナ後になっても上向きのトレンドが見えません。AIによる自動翻訳機能のレベルが上がってきて、外国語会話の重要性が少し下がってもいるようです。短期間に市場環境が大きく変化した産業と言えそうです。