源泉かけ流しはエネルギーの垂れ流し

山口県にはたくさん「温泉」があります。2020年には「オフせん県やまぐち」というキャンペーンを行いましたが、新型コロナが同時に流行したので今は聞かなくなりました。

 

山口県にも全国にも「温泉」はたくさんありますが、半分程度の温泉では井戸水や水道水を加水しています。また7割くらいの温泉では加温しています。さらに、7割くらいの温泉では循環ろ過をしています。加水・加温・循環ろ過している温泉施設の半分くらいはそのことを明確には書いていません。くすり湯等を含めて、施設の全部あるいは一部で入浴剤を使用している施設もかなりの数あります。

 

温泉
温泉

温泉といえば「源泉かけ流し」を謳っているところが多いです。

 

しかし、源泉かけ流しに明確な定義はありません。加水・加温していても源泉かけ流しということに問題はないようです。また、その割合にも定めはありません。

極端な場合では、加水のほうが量が多いこともあります。

 

また湧出量の大きい泉源であっても、普通は加水はします。加水が不要なのは、例えば、50℃の泉源と30℃の泉源が隣接して存在して、自動的に混合する施設を設置しているような場合です。こんな都合のよい温泉は道後温泉くらいで、ごく少ないです。尚、70℃とかの高温泉を自然に冷ますというのも現実的には難しいです。

 

循環ろ過をしている場合は「源泉かけ流し」といってはいけないような気がします。

しかし、加水・加温している温泉で、浴槽から水をかけ流すというのは、言い換えればエネルギーを垂れ流しているということです。 日本がカーボンニュートラルを実現するためには、この源泉かけ流しを尊ぶ風潮を、むしろ抑制することを検討する必要がありそうです。

 

そもそも源泉かけ流しをありがたがり、循環ろ過を悪くいう理由はありません。

温泉成分は加水をすれば薄まるでしょうが、加温や循環ろ過では変化しません。大切なエネルギーを無駄にしないために、考え方を変える時期に来ているように思います。

 

また、循環ろ過をしないかけ流し温泉では、その4割からレジオネラ属菌が、3割からアメーバが検出されています(2007.3 厚生労働省健康局生活衛生課 第5回全国レジオネラ対策会議資料)。

どちらも常在菌ですから、検出されるのはむしろ当然です。厚労省が調べると検出される割合が高くて、温浴施設の自主検査で検出されにくいのは何故?は言わずもがなです。

 

海外からの旅行者が温泉を楽しむケースが増えるなか、日本人ほどには耐性がない外国人がレジオネラ症を発症する事例が増えることも懸念されます。そろそろ、決断のときでしょう。