カスハラ対策指針。上司は何してる?

部下がミスをして、取引先から酷い叱責を受けました。上司のあなたはどうしますか?

 

一般の会社であれば、上司は取引先に会社(組織)として謝罪します。決して、部下個人に謝罪をさせたりしません。ましてや、ミスをした部下に対して落胆したり、叱責したりすることもありません。人は誰しもミスをします。ミスを繰り返すようであれば問題に思えますが、その仕事をさせているのは会社であり、上司であるあなたです。

 

カスハラ
カスハラ

カスタマーハラスメント(カスハラ)が話題になっています。

厚労省が提示しているカスハラ対応指針では、顧客と直接対応している従業員を被害者としています。そもそも、ここに違和感があります。

 

個人事業主や小規模事業者の場合は、カスハラの被害を受けることはあまりありません。そんな相手とは取引をしなければよいわけですし、仮にハラスメントを受けたなら反撃も可能です。相手にもカスハラするメリットもありません。

 

カスハラの対象になるのは、ある程度のサイズがある会社(組織)だと思います。

 

対応指針をみると、カスハラ被害を従業員が受けるのは、上司の姿勢に問題があるような気がします。

例えば、ミスをした当事者を連れてきて謝罪させろと取引先に要求されて、のこのこ連れていくようなことは普通はしません。当事者は会社の一員であり、ミスは会社(組織)が起こしたことです。当事者が誰であっても関係無いということを明確に示すべきです。

 

カスハラを受けた従業員へのケアとかが指針に書いてありますが、そもそも従業員が対応するのは最初の一瞬だけです。次の瞬間からは、当事者である従業員は完全に守るというのが上司の基本姿勢と思います。間違っても、部下のミスを個人のスキルや性格に起因するようなことを相手に言ってはいけません。

 

取引先や顧客が頭にきてカスハラ行為に至る場合、上司の初動にミスがある場合が多いように思います。お客様は神様と勘違いしていたり、とりあえず謝っておけばいいと日本人的な対応をすることで、相手のハラスメント行為を助長してしまいます。

ときには、毅然とした態度で、押し返すことも大事でしょう。