ハマスとイスラエルの戦争。停戦できても永く続く?

ハマスがイスラエル領内に侵入して攻撃をして人質を連れ帰りました。イスラエルはこれに対して反撃して、双方で合計2000人近い死者が出ているということです。

 

ハマスが実効支配しているガザ地区から出て、イスラエル領内に攻め込むというのは、ほとんど想像されていなかったそうです。イスラエルは完全に不意をつかれた格好です。ハマスとイスラエルでは、軍事力も経済力も大きな差があるので、ハマスの行動に合理的な理由をつけることは困難です。もしかしたら、何かの偶発的な要素が原因なのかもしれません。

 

第?次中東戦争なのか
第?次中東戦争なのか

日本人にとって、中東での紛争は実にわかりにくいです。大きな溝は、ユダヤ教・イスラム教 ・キリスト教のような一神教がよく理解できないことです。もちろん、これらの信仰の方には、八百万の神とか言っている日本人のほうが理解できないでしょうが。

 

ハマスは、「パレスチナの領土はイスラム教徒に付与されたワクフ(寄進財)であり、パレスチナの土地を一部であれ放棄することは宗教理念に対する裏切りになる。ユダヤ人が占拠しているパレスチナを解放するための聖戦(ジハード)はイスラム教徒の義務である。」という考えのようです。

 

「2国家共存で中東和平」というのは、日本人の感性では、最も当たり前な感じがするのですが、何しろ2000年の歴史がある紛争です。これ以上に複雑で根深い民族対立は、古今東西一つもありません。

 

国連や関係国が仲介して、できるだけ早い時期に戦闘や殺戮の停止までは持っていかないといけないでしょう。それができないと、犠牲者の数がもう一桁上がる心配があります。

 

しかし、和平となるとハードルがものすごく高いようです。イスラエル側がハマスを軍事力で壊滅に追い込むことは理論上は可能でしょうが、それで解決するとは思えません。まだまだ永く続きそうです。