中島みゆきの時代。

NHKラジオ(FM)に歌謡スクランブルという、いわゆる懐メロ番組があります。

 

月曜日から土曜日まで、お昼0時半から1時間半の番組です。大雑把には、月曜日は1950年代、以下60年代・70年代・80年代と時代が下っていくのが定番です。先週では、月曜日が井沢八郎、火曜が渡哲也、水曜日は川村かおりをフューチャー、木曜日は郷ひろみ・西城秀樹・野口五郎からはじまり、金曜は福山雅治・B'z・TM NETWORKから、そして土曜日は中島みゆき特集でした。

 

アザミ嬢のララバイ
アザミ嬢のララバイ

さて、中島みゆきです。1952年に北海道札幌市で生まれています。御年71歳です。

 

中島みゆきは、1970年代から2000年代まで、4つの年代でヒットチャート1位を獲得した※、日本を代表するシンガーソングライターです。

※70年代「わかれうた」、80年代「悪女」、90年代「空と君のあいだに」、00年代「地上の星」。

 

同年代(1954年生まれ)に松任谷由実がいますので、2人は何かと比較されます。

2人に共通するのは、歌詞にドラマがあることです。とりわけ、中島みゆきの歌詞は、小説あるいは戯曲のような印象を与えます。

そのときどきの時代を反映させ、フィクションの世界の人生を、ときには淡々と、ときには熱く語ります。

 

『時代』

今はこんなに悲しくて

涙も 涸れ果てて

もう二度と 笑顔には

なれそうも ないけど 

 

そんな時代も あったねと

いつか話せる 日が来るわ

あんな時代も あったねと

きっと笑って 話せるわ

だから今日は くよくよしないで

今日の風に 吹かれましょう 

 

「時代」は1975年12月、中島みゆきの2曲目のシングルです。今では、卒業式で歌われることが多いのだそうです。

1975年9月に中島みゆきの父で、産婦人科医だった眞一郎氏が脳溢血で倒れ、この年51歳で亡くなられています。時代は、みゆきが父に語り掛けている歌なのだという人もいます。