海は広いな大きいな、空は青いな大きいな、という誤解が地球温暖化のSTOPを邪魔します。
温室効果ガスの排出に限らず、人の活動で排出される諸々を大海や大気が保持するのは、容易なことのように感じてしまいます。しかし、現代人間社会の活動の活発さに対して、地球の海は広くも大きくもなく、地球の大気は青さを維持できなくなっています。
![海と大気は極めて薄っぺらい](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=341x1024:format=jpg/path/sa3592213af7de219/image/i178d703e0d6c8466/version/1688440310/%E6%B5%B7%E3%81%A8%E5%A4%A7%E6%B0%97%E3%81%AF%E6%A5%B5%E3%82%81%E3%81%A6%E8%96%84%E3%81%A3%E3%81%BA%E3%82%89%E3%81%84.jpg)
タイタニック号の沈没現場を探検する深海潜水艇が遭難しました。
その深度は4000mでした。世界の海の平均深度は3800mなので、それより少し深いくらいです。4000mの真っ暗な深海は恐ろしいですが、距離としては4km。水平長さでは小学生の通学範囲です。
空はどこまで空なのか、区別は難しいのですが、気象現象がみられる対流圏の厚さは10~15kmの範囲です。もし、地球の大気が海の水のように均一に分布しているとすれば、その厚みは8㎞弱になります。
地球の直径は約1万3千kmですから、海の深さの4kmも、空の高さの8㎞もすごく薄っぺらいものとわかります。仮に直径13センチ(1300㎜)の大きめのリンゴを想像してみてください。大気の厚みは0.8㎜に相当しますから、サランラップの厚みにも足りません。
地球環境が決して盤石ではなく、人の営みの小さなことで影響を受けるものだということが実感できます。